ちょっと一息〜健康コラム
ちょっと一息〜健康コラム
文書作成日:2016/06/05


 薄着の季節になってくると、夏までに身体をスッキリさせたいと、ダイエットに励む人も増えてきます。そこで注目を集めるのが「糖質制限」。効果的なダイエットといわれる反面、その落とし穴についても知っておきたいものです。




 糖質制限とは、その名の通り食事の糖質を控える食事療法のこと。糖質は、砂糖や果物などの糖質や、白米、パン、パスタ、うどんなどの炭水化物などを指します。糖質を口にすると血糖値が上がり、それを早く下げようと大量のインスリンが分泌されます。インスリンには、糖を脂肪に変えて蓄える働きがあるため、多く分泌されるほど太りやすくなるというわけです。もともと一般的な日本人の食生活では、炭水化物が占める割合は60%ほど。この炭水化物摂取の割合を低くすることで、痩せやすい身体を手に入れようとするのが糖質制限によるダイエットです。




 これまでよりも1日に食べる白米の量を減らす、果物を控えるといった糖質制限をすると、確かに体重が落ちる人も多くみられます。糖質制限では、お肉や魚、卵などのたんぱく質は血糖値を上げにくい食品のため、しっかり食べてもよいというのも、糖質制限が続きやすく支持される理由です。
 ただ、一方で1日の総摂取エネルギーを30%以下に制限すると、通常の食生活に比べて死亡率が上がるという研究結果(2013年国立国際医療研究センター研究所調べ)もあります。また別の報告では、糖質制限をしすぎると、血中にケトン体という物質が増え、血液が酸性に傾き、吐き気や意識障害を伴うともいわれています。
 実際に、糖質制限ダイエットで効果が出にくい人もみられます。その原因として考えられるのが、糖質を制限しているという安心感から、お肉やお魚などのたんぱく質や脂質を摂り過ぎているというケース。もともと胃腸がデリケートな人も多い日本人にとっては、たんぱく質や脂質が豊富な食事は消化不良を起こしやすく、腸内の悪玉菌を増やし、痩せるどころか溜めこみやすい身体になる危険性もあります。




 糖質を取り過ぎることは、太りやすく健康にもよくありませんが、あまり過剰に制限するのも考えもの。糖質はほどほどに、がちょうどよいのかもしれません。同じ糖質量であっても、よく噛んでゆっくり食べたり、食物繊維が豊富な野菜と一緒に食べたりすることでも、血糖値の急激な上昇を抑えてくれます。
 ちなみに、1ヵ月で落としてもよい重さは、今の体重の5%。体重50kgの方なら1ヵ月で2.5kgまでといわれています。急激な体重の減少はリバウンドの原因にもなるため、ダイエットは無理なく自分のペースで行いたいものですね。



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