お金に困らないための〜税金の相続対策
お金に困らないための〜税金の相続対策
文書作成日:2016/09/05


 相続人が立て替えた葬儀費用は、相続税を計算するときに相続財産から控除できるのでしょうか。




 父が亡くなった際に、長男である私が喪主を務めました。参列者から香典も頂きましたが、葬儀社やお寺への支払い、香典返しなどに結構お金がかかり、私が立て替えています。これらの支払った費用は、相続財産から返してもらえるのでしょうか?また、相続税を計算するとき、相続財産から控除してもらうことができるのでしょうか?




 喪主が立て替えた葬儀費用については、遺産分割協議を通じて香典や相続財産から精算するのが一般的です。
 また相続税の計算上、一定の範囲内で相続財産から控除することができます。




 葬儀は、前もって準備万端、ということはまずなく、段取りや費用のことなど、悲しむ間もなくどんどん進めなくてはなりません。そのような中にあって多額の支払いが発生し、喪主の方が立て替え払いをすることは、よくあることといえます。
 実際にはその後の遺産分割協議において、相続人全員で相続財産の配分を決めるとともに、葬儀費用の負担割合を決定し、香典の精算などを行うことになるでしょう。香典で精算できなかった部分は遺産分割協議が調い、相続財産を配分する段階で精算し返してもらう、という手続きが一般的です。

 また相続税の計算上の取扱いとしては、葬儀費用を負担した人は、その人の取得した相続財産から控除することが認められていますが、下表のとおり控除できる費用と控除できない費用があります。



 葬儀は、宗教や地域の慣習により、その様式や所要期間など、実に様々です。また、故人の生前の社会的地位によっても、必要となる費用は異なってくると想定されます。
 あくまでもこの表は、どこまでを葬儀費用と認めるかという範囲を示したものに過ぎないため、葬儀費用の控除に当たっては支払いの名称だけでなく、地域や故人の地位等を勘案した上で葬儀に必要な費用なのか、支払い内容にも着目しながらの判断が必要となります。
 なお、外国籍又は5年以上外国に住んでいる日本国籍である相続人など、一定の条件にあてはまる相続人は実際に葬儀費用を負担しても、その費用を相続財産から控除することは認められていませんのでご注意ください。

 

<まとめ>

  • 控除できる葬儀費用は、通常の葬儀に必要と認められるものに限られます。
  • 宗教や地域の慣習、故人の生前の社会的地位などを鑑みた上での判断が必要です。
  • 外国籍の相続人など一定の相続人は、実際に葬儀費用を負担しても、相続財産から控除できません。

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